ランダムの不思議
経済学部の試験は、座席が学籍番号で決まっています。
たとえば、下の図のようにA列からJ列まで学生100人がテストを受けていたとします。
ちなみに、四角が机で、黒丸が学生(のつもり)です。
試験を開始して45分経過すると、解答が終わった学生は教室を退出することができます。
たとえば、80人が退出して、下図のようになったとします。
ここで面白いことがわかります。
80%の学生が退出したにもかかわらず、どの列にも誰かが残っているということです。
何が言いたいかというと・・・
教員である私が試験用紙を列ごとに回収したいのに、結局試験終了までどの列の答案も回収できない!ということです(笑)
100人中80人も出て行ったら、5列くらいは回収できるかな?と思いますが、悲しいかなどの列も回収できません。解答の早い人と遅い人が見事にランダムに散らばっていることがわかります。
(もちろん、どの程度散らばるかはテスト問題の難易度や問題数によって変わります。難しい問題が数多く出題されれば、ほとんどの人は終了時刻までねばります)
20%の確率で人が残っているとすると、期待値的には各列に2人くらいは残っている可能性があるわけです。
(縦列だけでなく横から見てもですが)
そういう意味では、どの試験でも規則正しく(?)ランダムにみんな退出していきます。
次に試験を受けるときに、是非周りを見渡してみてください。
みんなの退出する行動からもランダム性を見ることができます。
(2012年2月21日更新)
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